ともみ先生のHAPPY子育てライフ vol.16(fam[ファム] 2021年冬号)

歯ブラシを持って手首を返すなどの動作がまだできないので、まずは正しい歯みがき習慣を身に着ける時期です。
タイミングとして「食べたらみがく」という人が多いのですが、むし歯菌が一番増えるのは夜寝ている間。むし歯菌以外の多くの菌も一緒に増殖し、朝起きてすぐの口の中はうんち10gと同じだけの菌がいるといわれます。歯みがきせずに朝ご飯を食べると、その菌を体に取り込むことに。また、菌の一部は口や喉の粘膜にへばりつき、それにインフルエンザウイルスがくっついて呼吸と共に肺に吸い込まれて感染がおこります。つまり起床後すぐの歯みがきは、むし歯だけでなくインフルエンザ等の感染症も予防するのです。
※「朝おきてすぐのはみがきがあなたをまもる」川合満著より
歯ブラシだけでは歯垢全体の50%しか取り除けません。フロスでしか取れない歯と歯の隙間の歯垢をそのままにしているとバイ菌が増殖し続け、歯周病菌も増えていきます。取っ手付きフロスなど子どもが使いやすい商品もあるので、毎日フロスを歯に挟むことを遊び感覚で行いましょう。歯みがき前がお薦めです。
ほとんどの歯磨き粉にフッ素が含まれていますが、歯ブラシをぬらすと、歯磨き粉のフッ素が水で薄まり濃度が下がります。また、歯みがきでついた口の中のフッ素を極力流さないよう、うがいは何度もせず1回に。
上手くできないからと子どもが自分で歯みがきしないまま仕上げみがきをしていると、子どもの意識が下がり保護者任せになってしまいます。小学校高学年頃、仕上げみがきをしなくなった瞬間にむし歯が大量発生したりするので、自分でする習慣をつけつつ、仕上げみがきをしましょう。