笑顔でつながる家族の輪(fam[ファム] 2020年春号)

小野・高橋姉妹
家族の輪

体操教室で子どもたちに大人気の姉妹先生。
自身の経験をいかし、スポーツの楽しさを伝えている。

姉・妹ともに結婚出産を経て、家事や育児に追われながら、
仕事の他に体操教室の先生も務める。仲良し姉妹の幼少期、
ママで先生となった現在について、2人に話を聴いた。

子どもの「好き」を応援してくれた両親に感謝

─最初に体操を始めたのは?
杏奈:私が通っていた幼稚園で体育教室があり、参加していました。母は、その先生から「この子は体操に向いる」と言われたそうです。小学校でも習い続けました。

─中学では部活動で体操を?
杏奈:私の中学には体操部が無かったんです。でも、父が学校にかけ合って、盛岡の北陵中学校の体操部の練習に参加できることになりました。

─茉莉江さんはいつから?
茉莉江:姉と同じ幼稚園で同じ体育教室に入りましたが、小学1年生の時に体操クラブ「岩手県ジュニア」ができて、そちらで競技として体操を始めました。中学では姉が道を作ってくれた北陵中学校体操部の練習に私も参加しました。

─高校からは?
茉莉江:姉は岩手で体操が強かった盛岡第二高校、私は青森県の弘前学院聖愛高校に進学。サービス業で土日が仕事だった母は全てとはいきませんが、父は全部の大会に欠かさず応援に来てくれました。
杏奈:高校卒業後は2人とも就職。体操競技からは離れました。私は審判の勉強もしましたが、仕事との両立が難しくて…。その後、私が2011年、妹は2014年に結婚。子どもは一人っ子同士で、兄妹みたいに育っています。

─大人になっても仲良し姉妹。
茉莉江:私は幼少期からお姉ちゃんが超好き。大人になっても、お姉ちゃんの結婚・妊娠出産を見てきたから、自分の時にあまり不安にならなかった。今も何でも相談します。
杏奈:28歳と33歳の今も、子どもの頃と変わらない。可愛いくてしょうがない妹です。

2人とも一児の母になり、そして体操教室の先生に。

─先生になるきっかけは?
茉莉江:育休が終わり、中学時代にお世話になったことのある松村先生(現 盛岡エムズスポーツクラブ代表)が「子どもを連れて遊びにおいで」と声をかけてくれました。
杏奈:自分の頃にはなかったエアートランポリン、息子と行ってみたら楽しかった! 「先生、どう?(やってみない)」と私も松村さんに誘って頂いたんですが、すぐにとはいかなくて。引き受けたのは少し経ってからです。でもやっぱり、始めたらすごく楽しい!
茉莉江:体操教室の先生をやるとなった時、「バク転できるかな?」と、ふと不安になったんです。自宅でやってみようと部屋に座布団を敷いたものの恐怖心で、それから10分位かかりました。でもそれで、選手時代の気持ちを思い出し、体操のスイッチが入ったんですよね。5年前より、今の方が確実に動けます!!

─今後の夢や目標は?
茉莉江:雫石町からオリンピック選手誕生! そして自分は生涯バク転できる人でいたい!! また娘には、本人がしたいことを応援してあげられる母親でいたいです。
杏奈:まず健康で長生き(笑)。孫とお酒を飲みたいから!息子には、自分のやりたいことができて、自分が行きたい場所に行けるような人生を歩んで欲しいです。

家族のプロフィール

ママ(妹):小野茉莉江(おのまりえ)さん28歳・雫石町出身・アパレル勤務、パパ:32歳・会社員、長女5歳、義父母の5人家族。
ママ(姉):高橋杏奈(たかはしあんな)さん33歳・雫石町出身・ホテル勤務、パパ:31歳・専門学校教員、長男6歳の3人家族。
姉妹ともに幼少期から体操に親しむ。杏奈ママは盛岡第二高校へ進み、3年連続インターハイ出場。茉莉江ママは中三で全国大会、国体に出場。青森県の弘前学院聖愛高校に進学し、3年連続インターハイ、国体にも出場。現在、2人とも仕事の傍ら、子ども対象の体操教室「盛岡エムズスポーツクラブ」の先生として活躍。