笑顔でつながる家族の輪(fam[ファム] 2022年春号)

東さん一家
家族の輪

親子で一緒に行う英語リトミック。
楽しい体験を分かち合う時間を
幼児期こそ大切にして欲しい。

子どもが生まれたら通いたいと考えていた英語リトミック。
しかし、岩手に教室が無かった…。友人の言葉をきっかけに
岩手初の講師になるまでの奮闘と、今後の夢を聞いた。

 出産・子育てを経験し、夫婦の在り方も変化

─以前は中学や高校の先生だったそうですね?
 奥州市や盛岡市の学校で、英語講師をしていました。教師として卒業生を送り出す時は、やはり感動しますね。夫とは職場結婚で、結婚後も仕事をしたかったのですが、学校はあらゆることが年度単位で動く場所。妊娠を機に、年度末の退職を選びました。

─現在は3人を子育て中。
 今は夫のサポートに感謝していますが、一人目を出産した頃は「手伝って」と言えず、夫も自ら動いてくれることは無かったですね。お互い無意識に「家事育児は母親」という気持ちがあったと思います。それに、最近でこそ教員の仕事量の多さが問題視されていますが、同業だった私は多忙さが分かるだけに、夫に家事育児を手伝わせるのは申し訳なくて。でも、そんな気持ちの一方で、私は常にイライラ。夫婦喧嘩が絶えず、これではダメだと考えを変えました。今は家族や両親、時には友達にもサポートしてもらいます。部屋の掃除は、お掃除ロボットのスイッチをオン。料理も「全部手作りは無理」と切り替えました。完璧じゃなくても、いつも笑顔のママがいいですよね。

親子で楽しむ英語リトミック 岩手初の教室をスタート

─英語リトミック教室を始めたのは、どんな経緯から?
 長女が生まれた時は英語リトミックの教室が、岩手どころか東北にもありませんでした。3人目が産まれてもまだ無し…。諦めかけていたら友人に「自分でやったら? 元英語教師で、ピアノの経験もあるでしょ」と言われて決意。講師の養成講座会場は東京なんですが、コロナ渦で大半がリモート受講になったタイミングもありました。とはいえ資格取得後も、私自身が子育て真最中なので、当初は大々的な教室ではなく単発のつもりでした。有り難いことに多くの要望を頂き、現在は盛岡や滝沢で毎週実施しています。

─レッスンは、親子で参加が前提なんですね?
 通っていたママさんに言われた「子どもと一緒の楽しいレッスンは、親にとっても思い出深い貴重な時間だった」という言葉が印象に残っています。特に共働きの親御さんは忙しいし、小学校にあがれば成長につれて、親子で共有できる時間は減っていくもの。私も子育てを経験して、親子が一緒に過ごせる濃密な時間は案外短いことを実感しました。親がピッタリ子どものそばにいてあげられる乳幼児の時期に、その時だけの親子時間を楽しんで欲しい。そんな想いもあり、レッスンは親子参加型。最近はパパさんの参加も増えていますよ。

─今後の夢や目標は?
 〝学ぶ〟と気負うことなく、身体を動かしながら楽しく英語に親しむ。そんな英語リトミックの楽しさを、ずっと伝えていきたいです。将来、小学校の英語の授業は1年生からという時代が来るのではと思います。就学前の英語リトミックが定着して、授業の前段階的存在になれたら嬉しいですね。私自身も岩手で講師を増やすことに貢献できるよう、上級資格を目指します!

家族の輪オムライス

市販品を上手に活用して料理を時短♪

帰宅後、ごはん・スープ・サラダは作りますが、メインは焼くor温めれば出来て、味もおいしい いわて生協の宅配商品を活用しています。

家族のプロフィール

ママ:東 有香(あずま ゆか)さん・36歳・岩手県滝沢市出身・英語リトミックサークル「Rhythm(リズム)」代表
パパ:勝さん・49歳・奈良県出身・中学校教諭
長女9歳、長男6歳、次男2歳の5人家族。

有香さんは新潟大学を卒業後、英語講師として岩手県内の中学校・高校に勤務。職場の同僚だった勝さんと2012年3月に結婚&退職。同年9月長女、2015年長男、2019年次男誕生。2020年5月、NPO法人日本子ども教育センターの英語リトミック講師資格を取得。盛岡で「Rhythm」を立ち上げ、同10月からレッスンをスタート。