笑顔でつながる家族の輪(fam[ファム] 2023年春号)

田中さん親子
家族の輪

自分の子ども達の変化や成長を
モンテッソーリ教育の実践で実感。
親の心持ちにも余裕が生まれた。

仕事と育児のバランスのとり方に悩み、子どもとしっかり
向き合おうと、学びを始めた田中さん。同じ悩みのママ・
パパにもこの教育法を届けたいと、乳幼児教室を開講。

─はじめに、モンテッソーリ教育について教えて下さい
ざっくりいうと、約百年前、イタリアの女性医師モンテッソーリさんが考案した教育法です。子どもには自己教育力(自分で自分を育てていく力)があり、その発達に合った環境が必要。大人は子どもを観察し環境を整え、自立していくのをサポートする、というのが基本的な考え方。レッスンでは、日常生活の用具や感覚教育の教具を使います。

─この教育法を学びはじめたきっかけは?
娘の変化です。彼女は好奇心旺盛で、何でもやりたい積極的なタイプ。私は以前、会社勤めで仕事と育児に追われ、コロナ禍による日常の変化に対応するのも大変でした。幼稚園が休園になれば私が会社を休むしかなく、家事をしながらの在宅勤務では、仕事は予定通りに進まなくてイライラ。娘の遊びにもつき合えず、「今はダメ、後で」ということが増えました。すると娘は「今、何すればいい?」と、こちらにたずねるようになり、どこか消極的に…。これは、私自身に余裕がなくて子どもとじっくり向き会えていなかった影響だと、ハッとしたんです。そこで、子育ての考え方を見直そうと参考になるものを探していて、モンテッソーリ教育に出合いました。

─昨年5月、乳幼児教室を開始
学び始めて、そのひとつを娘に実践した際、良い変化を実感! 学びを進めるうちに、子どもの行動欲求の理由や、それがどんな成長・発達につながるのかも知り、親として腑に落ちるところが多く、この教育は親にとっても必要だと感じました。でも、岩手にはモンテッソーリ教育を取り入れている保育園などは、まだ少ない。私と同じように悩む子育て世代に、もっとこの教育法を届けたいと、気軽に通える教室を開きました。

─今後の目標や夢は?
現在、レッスンは3歳までですが、今後6歳まで広げられるよう、講師の勉強中です。そして、妊娠~出産~就学前までの子育て期間をサポートできる存在になりたいです。ママの不安な気持ちがラクになったり、背中を押してもらえるヒントに出合えたり、悩んだら「真弓先生に会いに行こう」と思ってもらえる教室にしていきたいです。

休日に、ベランダでごはん♪

休日に、ベランダでごはん♪

晴れて気持ちが良い日はベランダでごはんを食べると、お出かけ気分で楽しい! いつもより多く食べちゃう!?
真弓ママの平日一日を追っかけ

家族のプロフィール

ママ:田中真弓(たなかまゆみ)さん・45歳・青森県七戸町出身・乳幼児教室Bambino(バンビーノ)代表。
パパ:大玄(だいげん)さん・49歳・盛岡市出身・自営業。
長女6歳、長男4歳の4人家族。

真弓さんは、仕事と育児の両立に悩みを抱えていた中でモンテッソーリ教育に興味を持ち、オンライン講座などで学びを重ね、2022年5月に盛岡で乳幼児教室Bambinoを開いた。現在は、ベビー(お座りできる)〜1歳半、1歳半〜3歳のレッスンを実施。