笑顔でつながる家族の輪(fam[ファム] 2019年秋号)

細川さん一家
家族の輪

岩手のブランド米「銀河のしずく」。
生産者マイスターとして、意欲的に米作りに取り組んでいきたい!

会社員から農家の婿養子に。義父に教わりながら農業を始め今年で7年。2人の娘が生まれ、4世代8人という大家族での暮らしや子育て、農業について、パパにインタビュー。

仕事でも子育てでも、大家族の良さを実感

─結婚をきっかけに、農家になったそうですね。
パパ:それまで会社員で、農業の経験は全くありませんでした。妻が実家の農業を継ぐため、結婚の少し前に会社を退職。私は結婚と同時に40歳近くからの農業スタートです。

─米と花を育てる専業農家。多岐に渡る作業は分担?
パパ:仕事は、義父と私は主に米作り、妻と義母はリンドウやフリージアなどの花栽培を中心にやっていますが、時期により忙しい方を家族総出で作業します。80代の祖母も軽めの作業を、最近は長女も花の作業に時々来て、手伝うようになってきました。

─農作業をする昼間、2人の娘さんの面倒は?
パパ:今は保育園に預けています。長女は最初、空きがなくて2歳から、次女は1歳の今年4月から通っています。妻はそれまで育休していた訳ではなく、祖母に赤ちゃんをみてもらい、産後約1か月で仕事に復帰。バリバリ仕事するタイプでもあり、出産前も大きいお腹でギリギリまで畑に行っていました。ただ、娘が歩くようになると祖父母では追いつけなかったり、ベビーカーに乗せて畑に連れて行っても目が離せないので、今は保育園のおかげで安心して仕事に集中できます。とはいえ、家族に保育園の送り迎えを頼むこともあったりするし、頼れる家族がたくさんいることがありがたいです。それに、ウチでは毎日の夕食を、娘たちから祖父母(娘にとっては曾祖父母)まで4世代8人全員揃って賑やかに食卓を囲むんです。昨今じゃ、なかなか無いですよね。本当に大家族の良さを感じます。そんな食卓での話題は、やっぱり田んぼや畑、仕事の話です。

 食味ランキングで特Aを獲得。 大注目の「銀河のしずく」

─「銀河のしずく」に、挑戦しようと思ったきっかけは?
パパ:岩手県オリジナル水稲品種「銀河のしずく」を作ることができると聞いた時、純粋に「やってみたい!」と思いました。食べておいしいし、岩手でしか作れない「銀河のしずく」に、岩手の米農家としてテンションが上がりましたね。

─細川さんは「銀河のしずく」を作り始めて何年ですか?
パパ:今年で3年目。合計15 haの田んぼのうち、約7haが「銀河のしずく」で、もう半分は以前から作っている「ひとめぼれ」です。米作りに関しては、義父が先生。加えて「銀河のしずく」は、肥料の分量など細かいマニュアルがあり、それにのっとってやらないとうまく作れなかったり、(タンパク質含有率など、米の品質に影響がでると)「銀河のしずく」として出荷できなかったりもするので、細かいことにも気を遣います。出荷前にサンプルを持参して検査があるんですが、この時はけっこうドキドキですね。

─昨年、今年と、銀河のしずく生産者マイスターに認定。
パパ:マイスター認定も頂いたので、今後も技術の向上を目指しながら「銀河のしずく」を増やしていきたいと思っています。目標としては、ゆくゆくはウチの全部の田んぼを「銀河のしずく」に!!

家族のプロフィール

パパ:細川義経(ほそかわよしのり)さん46歳・滝沢市出身・専業農家
ママ:睦(むつみ)さん41歳・雫石町出身・専業農家、長女5歳、次女1歳、睦さんの両親、祖父母の4世代8人家族。会社員だった義経さんと睦さんが2012年に結婚。義経さんが婿養子に入り、農家になって義父に米作りを学ぶ。2017年から「銀河のしずく」を作付け、2018、2019年銀河のしずく生産者マイスター(※1)に認定。2013年、長女誕生。2018年、次女誕生。