ともみ先生のHAPPY子育てライフ vol.18(fam[ファム] 2022年夏号)

ともみ先生のHAPPY子育てライフ
ともみ先生の子育てライフ

歯みがきよりも大切なこと。それはズバリ、食生活!

この本で、私の常識は180度変化しました

 著書の黒沢先生はご夫婦ともに歯科医師で、子どもが4人。夫妻は、共著者の幕内先生(管理栄養士)の元で「食生活の近代化により、歯並びの乱れとむし歯が発生する」という多くの事例を見て衝撃を受け、本当に食事改善でむし歯ができないのかを調べるため、「食生活改善をした上で、12歳まで子どもたちに一切歯みがきをさせない」という実験を行いました。その結果…むし歯は1本もできませんでした! 悩みだったアトピー体質も改善。さらに、お子さんたちは矯正が必要ないほど顎が成長したそうです。

子どものむし歯予防は食生活がすべて

「子どものむし歯予防は食生活がすべて」
著者/黒沢誠人、幕内秀夫(風濤社)

黒沢家が実践した、食生活改善 10ヶ条

❶ ご飯をきちんと食べる
❷ 発酵食品を食べる
❸ パンの常食はやめる
❹ 液体でカロリーを摂らない
❺ 未精製のご飯を食べる
❻ 副食は季節の野菜を中心に
❼ 動物性食品は魚介類を中心に
❽ 砂糖・油脂の取り過ぎに注意
❾ できる限り、安全な食品を選ぶ
❿ 食事はゆっくりと、よく噛んで

さらにむし歯予防3ヶ条

❶ おやつは時間を決める
❷ 夕食前の1時間は飲食しない
❸ 甘い飲料を冷蔵庫に買い置きしない

 ただし、この話には続きがあります。実験終了後、中学生になった兄・姉にむし歯ができたのです。理由は、親の管理が届かない所で食生活の乱れがおきた事と、歯みがき習慣が無かった事。幼少期からの正しい生活習慣はその後も継続しやすいのに対し、逆に間違った習慣を軌道修正するのは容易ではありません。正しい食生活&歯みがき、歯科医院で定期メンテナンスという習慣を幼少期から身につけましょう。

読者からの質問コーナー

Q 毎日、ルイボスティーや烏龍茶を飲んでいます(ジュースではなく)。歯科検診で、歯に着色があると言われました。着色を防ぐためにできることはありますか?(盛岡市34歳)

着色の一番の原因は、食べ物ではなく口呼吸による乾燥。まずは口呼吸に注意です。口呼吸改善には、「口のマッサージ」と「あいうべ体操」が効果的。詳しくは、ともみ先生のインスタグラムをチェック。

Q 仕上げ歯みがきの際、親が見てむし歯に気づけるものでしょうか?むし歯の兆候や口内の異常には、どのようなものがありますか?  
(盛岡市38歳)

保護者から見て「歯が黒い・穴があいている」という状態は、むし歯が既に歯の神経近くまで進行している可能性があります。初期むし歯の兆候は歯が白くなっていること。しかし見極めが難しいため、異常を発見して受診するのではなく、健診として定期的な歯科医院の受診をお勧めします。