fam[ファム] 2026年夏号


違いの中で育つということ
多様性の中で見つけた
日本と海外それぞれの良いところ
国際結婚し、次女出産を機に日本へ移住。
様々な国や文化に触れてきた元CAママが
大切にしている子育てのモットーは?
家族のプロフィール
“私は違う”ではなく“みんな違う”
─海外と日本の子育て環境
以前住んでいたマレーシアは、多民族・多宗教でいろいろな文化が混ざり合う国。ほとんどの人がマレー語と英語の最低2カ国語を話せます。ミックスの子もたくさんいるので、「みんな違う」のが当たり前。マレーシアに限らず海外では個々で行動することが多く、意見を伝えることが重要視されるので、授業で発言する機会も多いですね。学校でディベートを学ぶカリキュラムもあるほど。一方日本は、思いやりを持つことやみんなで協力することなどを小さい頃から学べるところが素晴らしいところ。大人になってから身につけることの難しさは、海外で実感しています。それに小学生が一人で外を出歩けるほど、こんなに平和な国もないですよ。
─子育てで心配なことは?
日本語でしか感じられない空気感があると思っているので、基礎教育はできればこちらでと思っているのですが、長女はどちらかというと海外寄りの性格。言いたいことをはっきり言うから、日本の生活が窮屈に感じる時が来る可能性も。特に盛岡の人は奥ゆかしく、気持ちを表さないのが美徳とされることも多いので…。そしていつかは向き合うことになると思っていた、「なんで苗字がカタカナ?なんで肌が黒いの?」といった周りからの質問もちらほら。「私は私でいることが大事」の心を育てるために、声かけしたり環境を整えて、心の土台をつくっていきたいです。
様々な文化に触れてたどり着いた考え方
─CAを目指したきっかけ
高校生のときに実家でアメリカからの交換留学生を受け入れたのがきっかけです。彼女の雰囲気や振る舞いがどれも素敵で新鮮で。翌年、今度は自分が手を挙げ、2週間の交換留学に参加しました。そのときに見た現地の学校の自由さ、生徒それぞれが自立している様子に強い衝撃を受けて(笑)。それから、もっとたくさんの人と会っていろんなところに行きたいと思うようになり、CAに憧れるようになりました。それにこの仕事は学歴はあまり関係ないんです。重視されるのは言語能力とポジティブさ、フレンドリーさ。英語は苦手でしたが確実に習得するために、1年間の留学にも挑戦しました。
─親の価値観を子どもに植えつけない
いろんな人と話せば話すほど、私は何も知らないなと思うんです。「親の経験してきたことは、子ども達の可能性に比べたらほんの数%」。これは高校生の時に父に言われ、今も大切にしている言葉。例えば私がCAになりたいと思えたのは、それに対してネガティブなことを両親が言わなかったから。もしただのお茶汲みだとかミニスカートなんてとか、そんな価値観を持っていたら目指さなかったと思うんです。同じ場所や環境に長くいると、固定観念が生まれてしまうもの。子ども達にはバックグラウンドが違う人達とたくさん喋ることによって視野を広げ、自分の常識を押し付けずに丁寧なコミュニケーションができるようになっていってほしいです。
悠ママの「子育てモットー」

子どもの「やりたい!」に対して親が無理だと決めつけることは、可能性(チャンス)を潰してしまうこと。興味がないことに興味を持たせるのは100倍難しい! この子ならできると信じてあげるように心掛けています。

























ママ:クックレジャ悠(はるか)さん・38歳・主婦・盛岡市出身。パパ:ラジパールさん・35歳・会社員・マレーシア出身、長女7歳、次女4歳の4人家族。
悠さんは高校3年生の時に1年間アメリカへ留学。卒業後、客室乗務員(CA)を目指し仙台の就職予備校へ。2007年にマカオ航空に就職し2009年に帰国後、2012年にマレーシアの航空会社に就職。2017年に結婚し翌年退職後、長女を出産。2022年に次女の出産を機に日本へ移住した。8月に第三子を出産予定。