fam[ファム] 2025年夏号


柔道が結ぶ家族の絆。
その魅力を伝えながら夫婦で挑む
地域の子ども達の未来づくり。
柔道整復師として働きながら、スポ少の指導者も務める夫婦。
週3回の練習と週末は遠征をこなしつつ、仕事も遊びも全力!
エネルギッシュな毎日を過ごすための秘訣を聞いた
家族のプロフィール
家族のまんなかにある柔道
─柔道の魅力は?
パパ 小学生のころ、実は運動嫌いでした。球技はできないし足は遅いし。ところが中学校でたまたま柔道を初めたらすごく楽しくて、それで自信を持ったんです。柔道の面白いところは、背が小さくても運動が苦手でも、どんな子でも活躍できるところですね。
ママ 1対1、自分の力のみで戦えて、誤魔化しが効かないのも魅力だと思います。
パパ 我が家の例でいうと、家族全員がやっているので密に繋がれるところもありがたいです。長女の中学3年間は、みんなで県外遠征を回ってとても大変でしたが、おかげで高校生女子と父親とは思えない程仲が良いです。
ママ すごく信頼していますね。尊敬しているみたいです。
道場の子は全員我が子
―指導者を始めたきっかけ
ママ 長女が4年生のときに入団。最初は普通に見ているだけでしたが、その頃先生が少なくて、端っこで少し教えていたら「やりませんか?」って。
うちの教室は代々ご父兄が教えているんです。子ども達に教えたことないし、できる範囲でって引き受けたんですが、今では私達がほとんど教えている状況に(笑)。
―指導で意識していること
ママ 指導者講習は受けていますが、最初は手探り状態でした。でもあるとき先輩指導者に言われたんです。自分の子どもと思えばいいよって。例えば以前は団員の名前に「くん、ちゃん」をつけていましたが、我が子にはつけないなと思いあえてやめました。
パパ 学校教育もそうですけど、昔と違ってあんまり圧をかけちゃいけない。ただ、柔道は規律が乱れると怪我につながるから、練習ではオーラを出すようにしています。体罰は絶対にダメですが、厳しい存在って必要だと思うんです。これは柔道に限らずですが、成長段階である程度辛いことも乗り越える経験をさせておかないと、なにもやらせず成長もさせずに社会に放り込んでしまったら、本人が困ると思うんですよね。そんなことを思いながら、団員全員が自分の子どもだと思って接しています。もちろん一人ひとりの様子をよく観察しながらですが。
「疲れた」は言わない
―子どもたちに伝えたいこと
パパ 後でやろうじゃなく、今できることを全力でやれと言っています。勉強にしろ、柔道にしろ、遊びにしろ、余力を残すな。今やっていることが将来に繋がってくるからと。
ママ 我が家は大人も子どもも「疲れる」って言葉禁止なの。疲れた疲れた言ってると、本当に疲れるから。
パパ 持論ですが、体が実際に疲れているんじゃなく頭が「疲れている」と思いこんでいるだけだから、口にするとそこで制限がかかっちゃうんです。
ママ 仕事のオンオフってありますけど、オフの感覚がないです。全部オン。ディズニーランド行っても、うちは秒単位で動くから戦いですよ(笑)。
―今後の夢
ママ 柔道人口を増やしたいです。全国的にもすごく減っているんですよ。体験すれば楽しさがわかると思うので、気軽に見学に来て下さい!
水曜日と日曜日はアイスの日

食育に取り組み、日頃から体づくりを行なっている柏崎ファミリー。楽しみは、週2回家族みんなでアイスを食べるひととき♪

パパ:柏崎理さん・42歳・自営業・盛岡市出身。ママ:ルミ子さん・46歳・会社員・新潟県柏崎市出身、長女15歳、長男12歳、次男7歳の5人家族。
仙台市の専門学校在学中に出会った理さんとルミ子さんは、卒業後盛岡へ引っ越し2006年結婚。理さんは2008年に「ひかり整骨院」開業。ルミ子さんは2011年にリハビリ施設に就職。2018年より夫婦で週3回、スポーツ少年団「もりにし柔道教室」で指導者も務めている。