伝えていきたい昔話の絵本・児童書

伝えていきたい昔話の絵本・児童書
本を選んでくれたのは…

うすゆきそう文庫 代表/澤口杜志さん

「うすゆきそう文庫は、毎週木曜(14:00~18:00)に中屋敷自治公民館(盛岡市中屋敷町)の一室で開いています。中屋敷町内会、中屋敷町子ども会と共に『中屋敷公民館子ども教室』にも参加しています。「おはなしの時間(15:30~16:00/わらべうた、絵本、ストーリーテリング)」もぜひどうぞ。本のある空間で、赤ちゃん連れの親子、小学生、一般、どなたでもゆったり過ごして頂きたいと願っています。」

だいくとおにろく

だいくとおにろく

再話:松居直
画:赤羽末吉
出版社:福音館書店
価格:1,100円

岩手県胆沢郡の昔話です。川は北上川でしょうか? 昔、たいそう流れの速い川に橋架けを頼まれた大工の前に鬼が現れ、橋を架けてやる代わりに目玉をよこせという。橋は瞬く間に架けられ、大工は鬼に目玉を催促されてこまってしまう。すると鬼は名前をあてたら許すという。名前あての場面で、大工がわざと間違えるところを子どもたちは喜びます。最後に大工が「おにろく!」と叫ぶところは痛快です。

三びきのやぎのがらがらどん

三びきのやぎのがらがらどん

絵:マーシャ・ブラウン
訳:せたていじ
出版社:福音館書店
価格:1,320円

ノルウエーの昔話です。昔、谷川の橋の下には気味の悪いトロルが済んでいる。その橋を名前はどれも「がらがらどん」の三びきのやぎが順番に渡りにやってきます。一番小さいやぎは「かたことかたこと」二番目やぎは「がたごとがたごと」、大きいやぎは「がたんごとんがたんごとん」。このリズミカルな言葉をぜひお子さんと声にだして楽しんでください。最後の「チョキン パチン ストン はなしはおしまい」で、現実の世界に戻ります。

かものむすめ

かものむすめ

絵:オリガ・ヤクトーヴィチ
訳:松谷さやか
出版社:福音館書店
価格:1,540円

ウクライナの民話です。昔、子どもを欲しいと願うおじいさんとおばあさんは、森の中で足を怪我した美しいかもを助けます。日本の『鶴女房』を思わせます。素敵なウクライナの民族衣装を身につけている娘。ウクライナのとある村の様子や暮らしぶりが描かれた美しい絵本です。現在、ウクライナで起こっている戦争が終息して、平和が戻ることを心から祈ります。