チーム・ファンタジスタ

チームファンタジスタ

上段左から:後藤 力(ごとう ちから)(虹の保育園)、 高嶋 純(たかし まあつし)(東山りんごこども園)、 木村 暁朝(きむら あきとも)(飯岡こども園)、掛田 友幸(かけたともゆき)(かがの保育園)
下段左から:岩脇 大樹
(いわわき ひろき)(飯岡こども園)、深澤 壽夫(ふかざわ ひさお)(ふうりん保育園)、箱崎 慎太朗(はこざき しんたろう)(かがの保育園)、和川 剛(わがわ つよし)(飯岡こども園)

2005年に結成した「チーム・ファンタジスタ」。きっかけは高嶋さんが勤務している園に見学に行った後藤さんが、お礼に子ども達の前で自作の歌を歌ったことだった。もともとバンド活動をしていて作詞作曲ができた後藤さんは、それから子ども向けの曲作りを開始。高嶋さんと共に親交のある男性保育士に声をかけ、メンバーを増やして現在のスタイルになった。活動の目的は、男性保育士の存在を広く知ってもらうことやスキルアップ、父親の育児参加向上。「男性保育士にしかできないことや、ここは負けないぞっていう個性を持つことが園での存在価値になる。そういう思いで、メンバー達は個性を最大限に発揮して活動しています。また、パパ達には我々の姿を通して、関わり方や遊び方を知るきっかけを提供できればと思っています」と話す後藤さん。ママもパパも一緒に楽める歌を通して、家族に笑顔を届けている。

男性保育士に聞いてみよう!お悩み★相談

息子の会話に、作り話やうその話が多いように感じられます。
明らかにうそだと分かる時、親はどんな対応をするのが良いのでしょうか?

(パパ36歳・子ども年長)

後藤力先生

虹の保育園
後藤 力先生

パパ・ママと会話をしたい、コミュニケーションをとりたいという気持ちから、作り話や嘘の話をしてしまう事はあると思います。トラブルや怪我につながらない話や人を傷つけない話なら、内容よりもお子さんの気持ちを受け止めるつもりで最後まで話を聞いてあげてください。褒められたい、認められたい気持ちが満たされれば親子の絆も深まり、成長と共に作り話や嘘の話は減っていくのではないでしょうか。

園見学のときにチェックした方がいいポイントがあれば知りたいです。

(ママ30歳・子ども年中)

高嶋 純 先生

東山りんごこども園
高嶋 純先生

園見学では良い部分をたくさんアピールされますが、質問に丁寧に答えてくれるかなどの対応をよく見てください。そして、共有スペースの掃除が行き届いているか確認を。子どもが普段生活する環境をきちんと整えてくれているかはとても大事なことです。また、在園児が描いた作品を大事に扱っている保育者は、子どもももちろん大事にしてくれます。対応してくれる職員だけではなく、保育者が挨拶してくれるかどうか、賑やかな子どもたちの声や夢中になって遊べているかを見て、「元気で楽しそうだなぁ」って、ママが感じる印象を大事にして選んでみてください。

怒り過ぎたり、ほめるのが下手だったりと、
子どもへのしつけに毎日悩んでいます。
保育士さんは子どもへの声かけで工夫していることはありますか?

(ママ34歳・子ども年中)

かがの保育園 掛田友幸 先生

かがの保育園
掛田 友幸 先生

子どもは怒ったり、喜んだり、落ち込んだり、感情の変化も目まぐるしいもの。そこにどう声をかけてあげればいいか、本当に難しいと思います。僕は「〇〇しなさい」と教えるのではなく、子どもが自分で考えられるように気づかせることが大切だと思います。年中さんで難しいと思われるかもしれませんが、毎日関わる大人のスタンスは大事。一緒に考えたり共感したりする方が大人も疲れないし、大切なことは子ども自身が体得していくと思います。

毎朝登園するのを嫌がり、バスに乗る時も泣きながら預けています。
幼稚園に行けば泣き止むそうですが、このままで大丈夫でしょうか?

(ママ41歳・年少)

飯岡こども園 和川剛 先生

飯岡こども園
和川 剛 先生

気持ちの切り替えという部分でのお子さんの姿かと思います。登園を嫌がり泣くということは、逆の視点から見つめるとママと一緒にいたいという自然な気持ち。お子さんとの信頼関係がしっかりできているので、私達から見ても親子関係が上手くいっていると安心できます。なので、登園時に泣く姿よりも園では泣かずに過ごせた姿をたくさん褒めてあげて、お家ではたくさん甘えさせてあげてください。わずか年少さんの歳で親御さんから離れて園生活を過ごせていることは、ものすごい頑張りだと思いますよ。

遊具のある公園に行って子どもの見守りをしていますが、少々マンネリぎみ。
運動不足のパパでも息子と楽しめる外遊びのアイディアがあれば教えてください。

(パパ42歳・子ども年中)

ふうりん保育園 深澤壽夫 先生

ふうりん保育園
深澤 壽夫先生

無理に体を動かさなくても良いのではないでしょうか。一緒に砂遊びをしたり、茂みの虫を探したり、公園の草花の名前探しも楽しいですよ! 最近はスマホのカメラをかざすと植物の名前が分かるアプリもあります。子どもの興味は無限大ですので、その興味を広げられるような遊びを一緒に楽しんでくださいね。

ゲームやYouTubeが大好きな子ども達。
どちらも1日1時間というルールを決めていますが、しつこくねだられ
その度に怒るということが増えて親も子もストレスでいっぱいです。
上手な付き合い方はありますか?

(ママ35歳・子ども小学2年、年少)

飯岡こども園 木村暁朝 先生

飯岡こども園
木村 暁朝先生

試してみてほしいことが2つあります。1つ目は、大人の都合でルールを一方的に決めていないか考えてみるということです。大人が一方的に決めた時間や内容では、守りたい気持ちも少なくなってしまいます。お子さんの思いに寄り添い一緒に決めた約束であれば、お子さんもルールを守らなかった事実を受け入れ、次は守ろうという気持ちになるかもしれません。起床時間、就寝時間、お手伝いの内容など、ゲーム以外のことも含めて家族みんなで決めることをおすすめします。2つ目は、ゲームやYouTubeを一緒に楽しんでみることです。家族で一緒に楽しむことで共通の話題が多くなりますし、親子で触れ合う機会が増えることは、お子さんの成長にとってプラスになります。「お母さんと一緒に〇〇時からやろう!」「明日は〇〇しようね!」などという前向きな約束事は、お子さんも充実感を得ることで守ろうという気持ちが強くなります。何事も子どもと相談したり話し合ったりしながら一緒に決めていくことが、子育てにおいて大切なポイントになるのではないかと思います。

好き嫌いが多く、特に野菜を食べません。
料理を工夫してみても器用に避けてしまいます。
子どもが進んで野菜を食べてくれるようになるにはどうしたらいいですか?

(パパ29歳・子ども年中)

かがの保育園 箱崎慎太朗 先生

かがの保育園
箱崎 慎太朗 先生

日々いろいろな工夫お疲れ様です! 好き嫌いがあるのは味覚がしっかりとしている証拠ですが、親心としてはなんでもよく食べてほしいですよね。そんな時大切なのは、その野菜そのものを嫌いにならないこと。食べることは苦手でも、もしかしたらその野菜が登場する絵本などはお子さんの中に取り込んでいけるかもしれません。遊びの中で触ってみたり、絵を描いてみたり、実際に育ててみたり、体の中に入るとどんないいことがあるのかお話してみるなど、食べること以外の視点から接してみるとお子さんの気持ちも少し変化が見られるかもしれません。苦手な食材があるのは自然なことです。いろいろな食材があると知ってもらうことを大切にしてみてください!

絶賛イヤイヤ期の娘に振り回されて毎日へとへと。
成長もゆっくりめなのでこのまま満3歳で入園しても大丈夫か心配です。

(ママ30歳・子ども2歳)

飯岡こども園 岩脇大樹 先生

飯岡こども園
岩脇 大樹 先生

イヤイヤ期の子どもの心の中は「こうしたい!」と「自分はこんなにできるんだ!」という自我が芽生えつつあります。でも実際上手くいかないことも多く、失敗すればプライドを傷つけられてなんでも「イヤ!」になってしまう、親にとっても子どもにとってもつらい時期でもあります。ママが今後を見据えて心配していること、わかります。ですがネガティブにとらえず、成長する姿をじっくり見て、喜べる瞬間を一つでも見つけることから始めてみてはどうでしょう? 絶賛イヤイヤ期、それは大切な成長の過程です。お子さんがすくすくと大きくなっていることに前向きな気持ちで向き合ってみましょう。面白い!かわいい!楽しい!瞬間がたくさんあるんだと考えると、毎日の大変さも少し和らぐのではないでしょうか? そして笑顔の増えたお母さんの姿が、お子さんのイヤイヤ期には大変効果があると思いますよ。